(B−12・13 解説)
老人病院の看護、介護に対する悪評の3大要因は、オムツをあて、寝たきりにし、床ずれをつくるというものである。なかでもオムツ使用は老人患者の尊厳を著しく傷つけるとともに、日常生活での緊張の糸を断つものであり、何としても避けたいところである。しかし、すでにオムツをあてられた状態で入院、あるいは病状等によりオムツの使用を余儀なくされた患者に対しては、極力、快適性や機能性に配慮した多様なオムツを使用し、オムツはずしに向けて最大限の努力を払うべきである。また、オムツ使用者に対して、原則として排尿、排便のサインをできるだけすばやくキャッチし、即刻の対応で少しでも失禁にともなう不快感を解消すべきである。失禁後、対応までの時間が長いほど、弄便や床ずれ等、二次的な問題を引き起こすこととなる 。
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