最近民主党の支持率も野茂選手のフォークボールのように落ちてしまっている。それでもまだ、自民党よりはよい。民主党は上からの縛りが非常に強く、若い議員に自由がないといわれているが、民主党に自由をつけると、自由民主党になってしまう。つまらないダジャレだが。
多くの民主党の議員と話をしてみると、特に若手の議員は多様性があり、能力的に非常に優れている人物が多い。今は大変であるが、将来大きな期待が持てそうである。
さて、私なりに病院の運営管理などの現場から望むことを挙げてみた。
- 本来あるべき医療・介護の姿を未来から現在の姿を投影してシミュレーションをして欲しい。
(社会保障国民会議の医療提供体制のシミュレーションを、是非よい意味でバージョンアップしていただきたい。)
- エビデンスのあるデータに基づいた医療政策の確立を望む。
- 設備投資と拡大再生産は出来なくても、せめて改修などの再生産が出来る報酬体系の確立が必要である。
- 官僚も政治家も、もっと現場の声を聞き現場を見て、医療・介護の現場に寝泊りするくらいの気迫が欲しい。
- その上で医療・介護の関係者と勉強会を行う必要がある。
- 医療・介護に関しては一部の国会議員はよく勉強しているが、その他の国会議員は勉強不足の感がある。もっと勉強して欲しい。
- 老年医学教育の講座の拡充が医学部でも必要だ。
- 高齢者医療をマスターした家庭医を育成し、特にこれから増える高齢患者の受け皿となる救急病院、療養病床との役割を明確にし、連携を図っていく必要がある。
- 制度政策はフェア、リーズナブル、シンプルを念頭において立案して欲しい。
- その他具体的に
- 「介護労働者の賃金の月額4万円引き上げ」については、大いに評価しているが、介護保険事業に従事する介護者ばかりでなく、医療保険事業に従事する介護者にも同様になされるべきである。介護職員以外の職種も処遇改善の対象とし、交付金を継続的・包括的に事業者へ交付することを望む。しかし、本来であれば、介護報酬、診療報酬に組み入れるべきである。
- 療養病床再編に関しては、医療療養病床を三十八万床に増やすことには賛成である。介護療養病床についても、今後重度認知症の身体合併症をしっかりとみれる病床として必要である。その機能や職員確保の状況などは、地域の実情により異なるため、医療機関が主体的に判断し、期限を決めることなく、現病床をそのまま継続できるよう要望したい。ハ、医療区分の見直しでは、特に、医療区分1・ADL3については多少上がったが、医療行為、薬剤、処置などのコストを反映した報酬の設定を望む。
私は医療や介護、福祉といったものは、本来は政党に関係ない超党派で行うべきだと思う。大切なのは、投票率を上げて、我々から多くの仲間を出すことだ。医師に限らず、歯科医師、薬剤師、看護師、PT、OT、ST、栄養士、救命救急士、臨床検査技師、放射線技師、介護福祉士、ヘルパー、ケースワーカー、ケアマネジャーなど全ての団体関係者が一致団結して日本の医療・介護・福祉の利用者のために大きな連合を作ることがチーム日本のために必要だ。